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- 2032/09/14(Tue) -
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第265話「真実との邂逅」
- 2017/02/22(Wed) -




























































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KK1修正























──狼狽(うろた)えるな、この通路で死守するのだ!
 奴等を城に入れるな!










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「馬鹿な・・・・・・最新鋭の守衛像が足止めにすらならないとは」


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「侮られたものだ、あのような木偶(デク)で我らを妨げられると思うたか」







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「うおおぉぉッ!!」







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「ぐわッ・・・」
「うぐぉ・・・ッ」















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「──その忠義、責めはせぬ 我らの道を整えなさい
 我らが与えに来たのは死ではなく 業からの開放 永き苦しみの終わり──」








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「一体・・・・・・何なのだ この力は
 マブの邪悪な呪力でも、ラル・ファクの恵みでもない このエネルギーは・・・・・・!?」



「理解が及ぶはずもない 我らの内にあるのは 野蛮な魔術などではない
 古代モラ族の始祖たる者の叡智 ノア・ストーンを生み出す原理・・・・・・」











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「『忌むべき力』よ──!!」







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「! 待て、雪羅」







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「退け、お前達では相手にならぬ」







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「突然の訪問に驚いたぞ 久しいな、アーディス」









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「ジルガ・・・・・・出迎えご苦労 そこを通せ 我らはノア・ストーンとの決着を果たしに来た」



「相変わらずだな 頑なにノア・ストーンの恩恵を拒むか その女は?お前の妻か?」



「軽々しく嘲るな 彼女は・・・・・・」









KK16r修正
「アーディス、よい」








KK17r修正
「・・・魁偉(かいい)だな、ジルガと言ったか
 我は今宵この島を、延いてはこの星をなわめから解き放ちに来た 始祖達の呪縛を断ち切るのだ」










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「世迷い事を・・・アーディスと同じ類の愚か者か
 ノア・ストーンは英知の結晶 理知を抱き、知識を愛し、知恵を高めるのが人の本質
 その事はお前も認めるはずだ、アーディス」



「・・・・・・」





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「秩序と調和を求め、文明の実が熟(う)むのを喜びとする人間だからこそ、
 夜と牙の怖れを遠ざけ、石と泥の穴ぐらを脱し、地の王としての笏を握っているのだ
 遥か昔、一度限り失われた古代モラ族の英知を取り戻すために
 ノア・ストーンを制御し、操ることに何を躊躇う 人類に与えられた祝福の種を踏み砕こうというのか!」















「祝福だと?」


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「ノア・ストーンは祝福などではない──呪いだ!」





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「ジルガ・・・・・・お前には真実を話しておきたい 例え聞く耳を持たぬとしても それが義であろう」



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「・・・・・・」






















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およそ一万三千年前・・・・・・栄華を極めた古代モラ文明が謎の災厄によって崩壊した原因を
我々二人は、あの「時の祭壇」を通して垣間見たのだ。

ノア・ストーンは万物を生み出す力を持つ計り知れぬ存在・・・・・・
だが、それを生み出したのは古代モラ族。
彼ら古代モラ族がノア・ストーンに与えたのは単なる活動力だけではない・・・・・・知力だ。

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どんなに莫大なエネルギーも、それのみで短期間に緻密に設計された様々な生物を生み出すことは出来ない。
彼らはノア・ストーンに知能の種を植え、知識の水を注ぎ、英知の実を摘み取り、生物の創造を行ったのだ。

ノア・ストーンの力の偉大さのあまり、あの巨石はもはや「支配権の象徴」となった。
そして、支配する力を求めて人々がノア・ストーンを奪い合い、争いが起こり、戦火が世界に広がりはじめた・・・・・・

御しきれぬ戦争が激しさを増し、人類の生存を脅かし始めた時、古代モラ族は決めたのだ。
自らの手で生み出した呪いとなった石を、自らの手で砕こうと──





それが災厄の始まりだ。ノア・ストーンは滅びを拒んだのだ。
肥大した力と知能を持ったノア・ストーンは、自らの主人達に憤り、
古代モラ族から力を奪い、皮肉を込めて彼らを人より少し劣った生物、猿の如き容姿に変え、辱めた。

主人を滅ぼすことは与えられた理知が許さなかったのだろう・・・
だが、もはやモラ族はノア・ストーンに半ば支配されるようになってしまった。

狂気を宿したノア・ストーンが他の種族の手に渡るのを怖れたモラ族は、
大陸から遥か遠くの島に石を移し、島を雷雲で封じたのだ。








ノア・ストーンは意思を持っているのだ。そして今、狂気を孕み、人類を憎んでいる。

ノア・ストーンを操る、と言っていたな。思い違いも甚だしい。
今の人間はノア・ストーンの狂気に翻弄されているのだ。
塵のような力の断片を与え、争いを招き、屍の山を築いてほくそ笑んでいるのだ。
時の祭壇で垣間見える未来の可能性──戦乱の時代を見れば分かるだろう。
強き者に奇跡を与え、敗者に呪いを与え嘲(あざけ)る様を。



































KK24修正
「──災厄以後、ノア・ストーンは心を閉ざし・・・・・・その声を聞ける者はいなかった。
 彼女、雪羅が現れるまでは」






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「何者なのだ?常ならぬ妖しき力を見せたな マブ信徒の類とは思えぬが」




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「遥か未来、貴方達の暦でモラ暦20520年から私は来た。
 忌まわしきイーゴの手の業・・・ホムンクルスの一人に過ぎない」




「二万、・・・・・・予言にある破壊神の顕現、雪と死の時代より三千年以上先の未来だと?」










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「私の生み出された時代では、イーゴがノア・ストーンを完全に御して神のように振る舞い、地上の再創造が始まっている。
 私はあの美しい地が、無数の屍と狂気の上に成り立っていることを知ってしまった。
 世界の偽りを封じようとするイーゴから辛くも逃れ、
 吹雪く山の頂に残る古い遺跡から見い出した「時の祭壇」を用い・・・『ここではない、どこか』を願った。」

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「その時に与えられた名が「雪羅」。雪と羅(うすもの)だけで身体を覆い、
 サスール・アルターの傍で倒れていた私を見つけたのが・・・・・・彼よ」
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「私のここでの経緯を語れば長くなるけど・・・時間はあまり残されていないわ。
 あなたが答えを出す番よ」





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「時間が残されていない?何ゆえ急ぐのだ」





「再創造された生物には、彼の・・・ノア・ストーンの声が聞こえるのよ。
 ほんの少し前、私がこの時代に降り立って初めて・・・『彼』の声を聞いた」
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「彼はイーゴを招き始めた」


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「・・・・・・!」



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「ノア・ストーンの開放・・・それだけは阻止せねばならない」





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「イーゴなど恐るるに足らぬ。
 実際この九年間、時の祭壇で垣間見えるあらゆる可能性や予言を退けてきた。
 イルミナとイーノス様が結託している今・・・」


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「──それが危険なのだ!お前は『イーゴ』を見たことがあるのか?」



「・・・・・・

 奴は今、巧妙に姿を眩ませている。貴様等が奴を見たとでもいうのか?」



「お前自身が何度も見ている。単刀直入に言おう」
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「イーノスの影・・・・・・二つ目の人格、それがイーゴだ」

「ノア・ストーンはイーノスの中に潜む狂気に気付き、深く同調している
 奴にノア・ストーン開放の秘術を授けるだろう」









「力を貸せ、などとは言わぬ。ただ道を開けてくれるだけでよい」




「・・・・・・気付いていたとはな。
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 私とて知っていた。お前達より前から、イーノス様の心を虜にせんとする邪(よこしま)な影に。
 だがイーノス様は、古代の選民たる誇り、一族の意地を捨て、国や民族を問わず、人々を救わんと奮闘している。
 私は信じているのだ、あの方の光が影を振り払い、血と憎悪の歴史を変えることを」






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「・・・・・・俺は、俺の今までの生き方に嘘はつかぬ」




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「ジルガ・・・・・・」
「アーディス、諦めましょう。人は己の信じたいものを信じるのよ」






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「『ノア・ストーンとの決着を果たしに来た』と言っていたな。
 イーゴを退けられたとして、お前達だけでノア・ストーンをどうしようというのだ」




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「再創造を行うイーゴは、ノア・ストーンを操る術(すべ)を確立している。
 私もその知恵の幾らかを授けられた・・・イーゴの忠実な僕だった」








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「私は、ノア・ストーンを狂気から解き放つ。そして・・・・・・









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「古代モラ族がこの星で生み出した負の遺産を、彼らの始祖・・・
 星々の間に住む者達に、送り返す」







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「・・・・・・古代モラ族の始祖は、この星のものでは──」






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「──!聞こえる、ノア・ストーンの招く声が!」


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「ジルガ、もう時間はない・・・押し通る」



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「懐かしいものだな・・・来い、アーディス 昔のように稽古をつけてやろう
 お前達が正しいと信じるのなら、我が前で力にて示せ!」






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「行くぜ・・・・・・ 兄貴」



続く。
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第266話「筋肉との邂逅」
- 2017/02/22(Wed) -

前回

※注意
前々回の記事を読んでおかないと本当に意味が分からない 読んでいても分からない



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「行くぜ・・・・・・ 兄貴」














































































































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は?


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「兄貴ーーーー!!?!」

「ばっ バカな あいつはこの前ブッ倒したはずじゃ・・・・・・」








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「──我 『筋肉』を悟れり──」







「強健なる肉体こそ、命にして力 その右に宿る心を守るは、逞しき大胸筋
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 人は精神にて立つに非ず 雷(いかずち)に撃たれ身を捩りながらも育つ大木の如き大腿筋にて大地に立つ
 人は言葉にて守るに非ず 嵐に晒され幾度折られようと張り伸ばす大枝の如き上腕筋にて守る
 その者の命永らえること 巨木の如し 獣達はその木陰に平和を見い出し、鳥達はその枝葉に安息を得る──」





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「また性懲りもなくブチ壊しにきたわね、アンタは!」

「う、美しい詩だ・・・・・・」










「世界の命運を託されし者達よ・・・・・・我が誘(いざな)いに応えよ!!」
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「しまった・・・・・・!『執行者の外衣』が・・・・・・」




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「『解除』された・・・・・・!?」

「イヤ、あんたには何もしてない!」
























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「ッ・・・・・・ ここは?」




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「『筋肉の狭間』・・・・・・ 己の肉体を精錬し、世の理を探求する精・・・いや筋肉世界だ」


(今こいつ『精神世界』って言おうとした)な なによその暑苦しい狭間は・・・・・・」
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「この空間に来てから異常に体が重いわ・・・これは一体・・・」





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「うう、む・・・・・・ここは・・・・・・?」
「アーディス!気が付いたのね というか最低のセンスねそのパンツ」








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「リコール プロテイン!」



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「この空間では筋トレに必要なものは何でも生み出せるのだ・・・・・・」





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「な・・・なんと素晴らしい世界!!」



「なるほど・・・・・・この強い重力空間で筋肉が育つというわけか」
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「うわ!!」「兄貴!」








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「磨き上げられた肉体を持つ強健なる兄弟・・・・・・そして無限の可能性を持つ『新人類』よ」




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「己の全てを持って、我と闘え!この空間では永劫も刹那──定め無き闘いの末に、地上を牧し、星を護る比類なき力を得よ!!」




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「弟よ・・・お前との決着は後回しだ 我ら三人で奴を打ち倒すのだ!」「応!」「勝手に入れないでくれる!?」









KK69改
「来い!その力・・・・・・見定めてやろう!!」
うおおおおお!!














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「今日は・・・・・・風が騒がしいな」
- 2016/10/12(Wed) -
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「Ruina 廃都の物語」紹介
- 2016/09/09(Fri) -
名作ゆえ分かりやすいレビューが既に沢山ありますが自分なりに紹介。先日また4周してしまいました。
枯草章吉氏作、2008年公開

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あらすじ:
ネス公国、大河アークフィアのほとりの田舎町ホルムの北で、主人公は謎の洞窟を発見する。
呼び寄せられるような魅力を感じ、友人らと共に探索した洞窟の先には、古の遺跡が広がっていた。
それと共に、洞窟から「夜種」と呼ばれる魔物が溢れ出し、奇病が蔓延り、災厄は国中に広がってゆく。
原因を突き止める為に遺跡を探索する主人公や冒険者達は、かつて大河流域全土を支配し、
神々によって地中深くに封印された帝国の廃都「アーガデウム」を見いだし、物語が動き出す。



割とオーソドックスな中世ファンタジー世界を舞台にしたツクール製探索RPGだが、
何といっても目を惹くのがその独特なシステム。

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プレイ画面は、大部分が隠されている一枚の絵や見取り図で、絵の中に散りばめられた探索ポイントを
選択することでその場所を探索し、行動範囲を広げてゆく。絵の中にはポイントとして表示されない隠された宝があることも。
冒険心をくすぐられるし、雑魚エンカウントに辟易しながらダンジョンを探索するストレスからも開放されている。
そもそもRuinaでは、雑魚敵を倒して得られる経験値は非常にショボい。
探索ポイントをクリアすることで得られる経験値の方が遥かにウマいのだ。
子供の頃ハマりにハマったRPGを、大人になってノスタルジーに浸りながらプレイしようと思ったら、
レベル上げってこんなにしんどかったか!?とビビった経験はないだろうか。
「ガキの頃は時間が有り余ってて幸せだったな・・・・・・」と嘆息しながら電源を落とした社会人は多いと思う。
その点Ruinaはレベル上げなんてケチなプレイは一切不要。
(レベルガン上げして以前全滅した階層を蹂躙し強ボスをギタギタのゲヨゲヨにすることに快感を覚える方には悪いが。
 俺もだけど。)
一応それなりにプレイ所要時間は長く、初プレイならほぼ確実に10時間以上かかると思うが、
その時間に対する内容密度は凄まじい。


プレイ開始時に主人公の名前や性別を決め、四つの出生を選択出来る。

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(プレイヤーはゲーム中あくまで「あなた」であり、考えや感情の描写こそあれど固有の台詞は存在しない。
 いわゆるドラクエ主人公。)
選んだ出生によってストーリーに多少の違いがあるが大筋は一緒。
勿論ステータスも変わってくるが、
プレイ時に各種の方法で得られるSPを消費して様々な職種に就き、技能やステータス補正が得られる。

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素早く回復を施せるシーフになるも良し、周回プレイによっては
バーサークかまして聖なる鈍器でアンデッドの脳漿をブチ撒けるガチムチプリーストになるのも良し。
町の酒場で一日一度、個性的な(後述するがヒジョーに個性的な)探索者仲間を選び冒険に出られるが、
選ばなかった仲間もゲームが進行するにつれて勝手に成長してくれるので、個別に育成する必要もない。


ユニークなシステムや戦闘についてもっと書くのもいいが、多くの人が認めるRuina最大の魅力は、
緻密な世界観と、類稀な文章センスにあると思う。
プレイ中に得られる様々な文献や書物、重要な人物の会話は手帳に納められ、
好きな時に読むことが出来る。勿論これらは冒険の重要なヒントでもある。
神話や伝承、国家の歴史は簡潔に語られつつも非常にリアルで、
実際の神話等を参考にしている箇所もあり説得力を感じさせてくれる。
TRPGやゲームブックの形式を参考にして作られただけあって、ゲーム中の文章量がとても多い。

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所々で挟まれる、古風なファンタジー文庫の挿絵のような味のある一枚絵と共に語られる冒険は、
まるで幻想小説を読みながらRPGをしているような雰囲気に浸らせてくれる。
RPGの戦闘よりもストーリーを楽しみたい!という方は、スリルは幾分落ちるが
開始時にEASYモードを選択出来るので、そちらを選んでも特にデメリットはないのでそちらもアリ。
(EASYはどこでもセーブ出来るので色んな選択肢の結果が見られたり。)
音楽の使い方も巧みで、物語を盛り上げてくれる。中盤のボス、──(伏せる)の巨人戦は、文章・一枚絵・音楽だけで
あれほど荘厳で雄大な雰囲気を出す手腕に圧倒された。これ中ボスだよな!?

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有名処からマイナーなものまで、知らない人が鼻につかない程度に
オマージュやパロディを散りばめているのもニヤリと出来て楽しい。
(ディープなファンタジーなので人によっては暗い、とも言われがちだがユーモアも侮れない。
陰鬱な呪われた宮殿であろうと、清浄で神秘的な妖精の森であろうと油断は禁物。変態は貴方のすぐ近くにいる。)

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先ほど述べた探索者仲間についてだが、10人程いる中で一日に探索に連れてゆける仲間は基本2人。
それぞれが開錠や腕力、危険感知等の探索能力を持っており、
それらをバランス良く組み合わせることで冒険を有利に進めることが出来る。
(とは言ってもあまりバランスに悩む必要はない。開錠係がいない?ドアは腕っぷしでブチ破るものだ!わあい!)
サブメニューでいつでも聞ける「会話」では、マップごと、進行ごとに異なる仲間達の会話が聞けるが、
特定のキャラクターに愛着が湧くきっかけは戦闘や探索の性能より、
ここで聞ける何気無い会話の面白さや掛け合いにあるように思う。
折角なので一人づつ紹介していこう。させてくれ。


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パリス
主人公の悪友。決まった仕事に就かず怪しい仕事で日銭を稼ぐチンピラだが、妹を心配する家族思いな一面も。
今回の災厄である奇病にかかった妹を救うため、遺跡探索に参加する。
シーフタイプだが打たれ弱さはあまりなく、二刀流で安定したダメージソースを叩き出し、開錠も可能。
罪人の遺児編において関わりの多いキャラクター。

cha006.jpg
ネル
主人公の幼馴染み。魔法少女に憧れるが魔法の才能が全く無く、怪力を誇る。
その上天才肌で、料理・調合・鍛冶等々、プレイによっては全ての製作スキルを習得可能。
メンバー中最強の攻撃力と充分なタフさを持つ。初回プレイで探索メンバーに迷った時は、彼女を選べば大体何とかなる。

cha007.jpg
ラバン
隻腕の風来坊。主人公の古馴染み。強力な剣技を用い、探索能力も多く覚えるが、ご老体故耐久力は低め。
波乱万丈な過去を送ったようだが、今は気のいいおじいちゃん。共に探索をしていれば、彼の過去が分かってくるかもしれない。
死霊の盆踊り、ターニャちゃんのパンツ等、笑えるイベント豊富なナイスミドル。ほんますき

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キレハ
弓と動物の使役を得意とする遊牧民の娘。口は鋭くとっつき難い所はあるが、世話好きな一面を見せることも。
打たれ弱さは否めないが、魔法も使え、射撃特有の獣・対空特攻は各所で大ダメージを叩き出してくれる。料理も上手。
探索を共にする機会が多ければ、ある固有のイベントが発生するかも。

cha009.jpg
シーフォン
傲慢で口の悪い魔術師の少年。性格も能力も尖りまくりで、強力な魔法で敵の群を一掃出来るが、打たれ弱さも相当。
根っからの悪人にはなりきれないようで、時折子供っぽい言動も見せる。
賢者の弟子編では因縁上多くのイベントが見られるので、能力がかぶって苦労するが連れて行くと各所で楽しめる。

cha010.jpg
テレージャ
隣国西シーウァから来た巫女。考古学に熱心で、古代遺跡の探索中色々な場所で彼女の知識が聞ける。聞かされる。
尼僧院生活が長いのが原因なのか分からないが、男同士の友情に異常な(屈折した)関心を見せる時も。
豊富な回復と補助を駆使でき、序盤貴重な古代知識スキルを持っている。

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アルソン
ネス公国の貴族嫡男。愛と平和を掲げ突き進む正義漢。世間ズレしており、善意の言動が誤解されることも度々。
単純な性格に見られがちだが、本当の正義について深く悩むところも見せる。
完全物理タイプでパーティを護るナイト様だが、探索能力は腕力と料理のみ。
騎士の嫡子編において関わりの多いキャラクター。

cha012.jpg
竜人(エンダ)
竜王から転生した子供。まじかよ。遺跡探索の途中で誕生し、主人公が名前をつけることで探索に参加するようになる。
これでもかと野生児っぷりを発揮し、殆どの装備は嫌がって着ない。虫を食う。生肉大好き。
何を食っても腹を壊さない悪食っぷりが意外な所で役立つことも。
装備は乏しくとも素のステータスが高くバランス型。全体攻撃のブレスで対多に強い。むー?ういうい(生存術)

cha013.jpg
フラン
[公式説明]メイド忍者。この一言で説明が済む便利な人。
控えめな性格だが、鬼の敏捷さと故郷レンデュームに伝わる忍じゅ・・・ 暗殺術で敵を翻弄し、開錠も得意。
料理の腕も必殺で、精製される毒物や凶器は有効に使えば不死の魔将も毒殺出来る。
果物と川魚の内臓を香辛料で和えて醗酵させる彼女の得意料理「ポララポ」は息も吹き返す不味さ。序盤の探索の必需品。

cha014.jpg
メロダーク
寡黙な男。旅の傭兵らしいが、遺跡探索には何か目的があるよう。趣味は料理だが、フランと同じく腕は絶望的。
あまり自分の事を語らないが、ある場所では大胆な一面を見せたり、人の嫌がる事を自分が請け負う一面も見せる。
能力は万能且器用貧乏な魔法戦士タイプ。時間は少しかかるが探索スキルも豊富に覚える。
神殿の孤児編で関わりの多いキャラクターの上、神殿の孤児主人公の探索能力の乏しさをある程度カバーしてくれる。



読んでくれた方は気付いたかも知れないが、指輪物語のような渋い雰囲気のファンタジーかと思いきや
現代のRPGにあるキャラゲー的な要素も充分に楽しめるのがRuinaの贅沢な魅力の一面でもある。
好感度システムもあり、一番好感度が高い相手とはエンディングで特別な会話を見ることが出来る。






さあ、少しでもRuina 廃都の物語が気になった人は、レッツダウンロード!
(環境によってはダウンロードの際ファイルが不正とエラーが発生するので、
 ブラウザのダウンロード履歴から復元して下さい)





個人的なオススメ。無視してもOK:
・最初は騎士の嫡子がお勧め。大陸の情勢や国家関係が理解しやすく、戦闘も物理でゴリ押しが利く。
・4週目最後は神殿の孤児ルートが色々感慨深いような気もするけどヤッパあくまで個人の感想です。
★理由は伏せますが、初回プレイのラスボス戦はターン数など気にせずじっくり戦ってみると良いです。



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